形成外科の基本手技



傷跡をきれいにする真皮縫合

皮膚は皮下組織、真皮、表皮の3層構造をしています。それぞれの層を別々に縫合することが重要です。
つまり、皮下組織の浅筋膜から真皮深層レベル、真皮表層、皮膚の3層に分けて、
縫い合わせます。最終的には3回往復して縫い上げているわけです。
このような密な縫合によって、目立たない細い綺麗な線状瘢痕になります。

せっし、あるいはフックで
表皮をひっかけて、
ナイロン糸の針を
真皮の裏側から入れ、
真皮のごく浅い部分に
針を出します。

針を真皮から抜き、
反対側の真皮表層に
針を刺入し、
真皮の裏側に
針を抜きます。

ナイロン糸を引っ張って、
皮膚の合い具合を見ます

一針一針順番に縫合します。
3から5mm間隔で
縫いますので、
時間がかかります。

術後アフターケアについて

術後の瘢痕をより綺麗にするために、抜糸後にテーピングを行います。
傷痕が皮膚の緊張によって広がってくることと
紫外線を浴びることを防止するためです。
紫外線防止は市販の日焼け止めクリームでも可能です。
大体3ヶ月程度のアフターケアを目安にしています。


Created by Shinichi Terada, 4.3.1998, Copyright 1998